気候変動や人間活動の影響で砂漠化する陸地面積、36億ヘクタール

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地球の表面積は約71%が海、29%が陸地ですが、その陸地のおよそ4分の1に相当する36億ヘクタール(日本の国土面積の約95倍)が砂漠化の影響を受けていることを国連環境計画(UNEP)が発表しています。つまり、このままの状況が続けば、将来的には陸地の4分の1が砂漠になってしまう可能性があるということです。実際、年間6万平方キロメートル(北海道の面積の約7割)の土地が砂漠化していることも指摘されています。

砂漠化の原因には自然的要因と、人為的要因(森林伐採、塩害、過耕作、過放牧など)があり、その割合は自然的要因13%に対し、人為的要因は87%と考えられています。

砂漠化が進めば農作物の生産力が低下して食料不足になります。すでに世界人口は70億を超していますから、食料不足が深刻化すると飢餓はもちろん、食料を奪い合う紛争なども避けられなくなります。そのため世界気象機関(WMO)は今年の世界食料デーに、「気候変動によって食料安全保障が危機にさらされている」とコメントし、砂漠化など気候変動がもたらす被害から食料を守る政策をとるよう世界に訴えました。