ウクライナ侵攻で米中高官が会談へ アメリカ側、中国にロシア支援しないよう要請の見通し

2022年3月14日 10時41分
サリバン米大統領補佐官(AP)

サリバン米大統領補佐官(AP)

 【ワシントン=吉田通夫】米政府は13日、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と中国外交担当トップの楊潔篪ようけつち共産党政治局員が14日にローマで会談すると発表した。ロシアのウクライナ侵攻について協議する。経済制裁に直面するロシアを、中国が支援しないよう求める見通し。
 米国家安全保障会議(NSC)は声明で「ロシアの対ウクライナ戦争が地域および世界の安全保障に与える影響について議論する」と説明した。
 ロシアはウクライナ侵攻と前後して中国に接近。米ニューヨーク・タイムズは13日、米政府関係者の話として、ロシアが中国に対して軍事装備と経済支援を要請したと報じた。米政府は、中国がロシアを支援して米欧などによる経済制裁の効果が限定的になることを懸念している。
 サリバン氏は13日、複数のテレビ番組に出演し、「中国がロシアに対して物質的、経済的な支援をどれだけ提供するか注視している」と警戒。「中国もほかのいかなる国も、ロシアの(経済制裁による)損失を補えないようにしていく」とした。ロシアを支援した国に経済制裁を科す考えも示した。
 サリバン氏と楊氏の会談は昨年10月以来。ロシアがウクライナに侵攻して以降では初めてとなる。

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