「ロシアはテロ国家、国連から追放を」とゼレンスキー氏が非難 安保理緊急会合でビデオ演説

2022年6月29日 11時40分
28日、国連安全保障理事会でオンライン演説するウクライナのゼレンスキー大統領(国連提供)=共同

28日、国連安全保障理事会でオンライン演説するウクライナのゼレンスキー大統領(国連提供)=共同

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、国連安全保障理事会の緊急会合でビデオ演説を行い、同国に侵攻を続けるロシアを「テロ国家」と非難し、安保理や総会から追放するよう主張した。ゼレンスキー氏が安保理で演説するのは4月に次いで2回目。
 28日の会合は、ロシアがウクライナ中部クレメンチュクの商業施設をミサイル攻撃したことを受け、ウクライナが開催を要請。
 ゼレンスキー氏は、ロシア軍の攻撃による幼稚園などの被害も挙げ、「これがテロだと同意しない人がいるのか」と強調。国連憲章が、憲章への違反を繰り返す加盟国を追放できると定めていることを指摘し、「ロシアには安保理にとどまる権利はない」などと主張した。ウクライナでのロシア軍の行為を調査し、裁くための特別国際法廷を設置することも求めた。
 ただ、ロシアは安保理で拒否権を持つため、同国の総会や安保理からの追放は極めて困難。ロシアの代表は会合で、民間施設への意図的な攻撃を否定した。

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