東京駅と臨海部をつなぐ地下鉄計画を東京都が発表 2040年までに開業、新駅「勝どき」や「晴海」

2022年11月25日 21時54分
 東京都は25日、東京駅と臨海部を結ぶ地下鉄新路線の事業計画案を発表した。東京を起点に築地、晴海を通るルートで、全7駅を新設する。2040年までの開業を目指し、人口が増える臨海部の交通需要に対応する。
 新路線は「東京」「新銀座」「新築地」「勝どき」「晴海」「豊洲市場」「有明・東京ビッグサイト」の7駅を新設(駅名は仮称)する。駅間の距離は0.6〜1.6キロで、総延長は6.1キロ。概算事業費は4200億〜5100億円で、開業から30年以内の黒字化を見込む。
 臨海部では、築地市場跡地で大規模な再開発が控えるほか、勝どき、晴海地区で高層マンションの建設が相次ぎ、人口が増加。東京五輪・パラリンピック選手村跡地の大規模マンションには24年から計1万2000人が入るが、最寄りの都営地下鉄大江戸線勝どき駅まで徒歩約20分かかり、アクセスが課題とされた。
 小池百合子知事は定例会見で「地下鉄は、都心部と臨海部とをつなぐ背骨としての役割が期待される。早期の事業化に向けて検討を進めたい」と説明した。都は計画案を踏まえ、整備や運行の主体を選ぶ。将来は、羽田空港と都心をつなぐ「羽田空港アクセス線」の臨海部ルートや、東京駅への延伸も構想されるつくばエクスプレス(TX)との接続も視野に入る。
 地下鉄新路線を巡っては、国土交通省の交通政策審議会が昨年7月、「事業化に向けて関係者による検討の深度化を図るべきだ」と答申。都は同年9月、検討会を設けてルートや駅の位置などを話し合ってきた。(三宅千智)

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