今年の漢字は「戦」 2001年以来、2度目「いい意味でも悪い意味でも戦いの1年」

2022年12月12日 14時18分
 2022年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「戦」に決まり、日本漢字能力検定協会が12日、京都市の清水寺で発表した。「戦」が選ばれるのは、米国同時多発テロ事件をきっかけとしたテロとの戦いが注目された2001年以来、2度目。(デジタル編集部)
 発表によると、全国から22万3768票の応募があり、「戦」が最多だった。午後2時すぎ、森清範せいはん貫主かんすが和紙に揮毫きごうした。理由では、新型コロナウイルス対策やロシア軍のウクライナ侵攻、北京五輪やサッカー日本代表などを例に「さまざま戦いがあり、いい意味でも悪い意味でも人々の心に残る戦いの1年だった」といった言葉が紹介された。
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 「今年の漢字」は日本漢字能力検定協会が1995年から続けており、28回目。最近は五輪や政治、災害にまつわる漢字が選ばれる年が多い。2012年以降の「今年の漢字」と、選ばれた主な理由は次の通り。
 2021年「」。東京オリンピックでの日本のメダル獲得数が史上最多だったことや、大谷翔平選手らが金字塔を打ち立てたことから。
 2020年「」。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受け、「密閉」「密集」「密接」の3密を避ける対策が広まった。
 2019年「」。元号が「令和」に。大規模な風水害が発生した年で、警報発令や避難命令なども理由に挙がった。
 2018年「」。北海道の地震や西日本豪雨など各地で自然災害が発生した。
 2017年「」。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のミサイル発射や九州北部豪雨があった。
 2016年「」。リオデジャネイロ五輪で日本人選手の金メダルラッシュ。舛添要一元東京都知事の「政治とカネ」の問題も。
 2015年「」。安全保障関連法の審議に国民の関心が集まった。世界のテロ事件や異常気象への不安も理由に。
 2014年「」。消費税が8%に増税された。税金の使い方を決める国会議員や県議の「政治とカネ」の問題も話題に。
 2013年「」。東京五輪の開催が決まった。富士山の世界遺産登録をチームワークで実現したという理由もあった。
 2012年「」。932年ぶりに日本の広範囲で観測された金環日食や、ロンドン五輪のメダルラッシュ、山中伸弥氏のノーベル医学生理学賞受賞などの「金字塔」が理由となり、シドニー五輪があった2000年以来、2度目の「金」が選ばれた。

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