人生の節目20歳、気持ち新たに 埼玉県内各地で「成人の日」式典
2023年1月10日 07時57分
成人年齢の二十歳から十八歳への引き下げ後初めてとなる「成人の日」の式典が八日から九日にかけ、埼玉県内各地で開かれた。多くの自治体が「二十歳の集い」などに名称を変更した上で、二十歳を迎えた若者を対象に実施。出席者らは人生の節目に当たり、気持ちを新たにしていた。(藤原哲也、久間木聡)
◆さいたま
さいたま市は九日、さいたまスーパーアリーナ(中央区)で「二十歳の集い」を開き、約八千八百人が出席した。式典は新型コロナウイルスの感染対策で昨年に続き対象の区ごとに三回に分けて開催され、代表者が「はたちの誓い」を述べた。
式辞で清水勇人市長は「未来は皆さんの手の中にある。志を持って生きよう」と激励。はたちの誓いでは、十一人が舞台の前に並び、感謝の気持ちや夢に向かって進む決意などを述べた。
「困っている人に手を差し伸べられる人になる」と誓った中央区の大学生、黒鳥紗希さん(20)は教員志望。「自分が出会ったようないい先生になりたい」と目標を語った。「努力を怠らない」などと宣言した北区の大学生、照井仁さん(20)は「式典に参加して二十歳の実感が出てきた」と笑顔。昨年から成人年齢が十八歳に引き下げられたことについては、「より大人の自覚を持たないといけない」と気を引き締めていた。
会場外では華やかな晴れ着やスーツ姿で再会を喜び合う姿が目立った。見沼区の専門学校生、城内琴葉さん(20)は「来年には国家試験がある。勉強してきたことを無駄にせず頑張りたい」と決意を語っていた。
◆秩父
秩父市の「二十歳のつどい」は八日、秩父宮記念市民会館で開かれた。
四百八十二人が出席。あでやかな振り袖やスーツなどの若者たちが、再会を果たした旧友らと笑顔で記念撮影に納まる光景があちこちで見られた。
二十歳を代表してあいさつに立った中畦(なかうね)世羅さんは「コロナ禍でさまざまな制限を強いられる生活は今も続いている。こういう時だからこそ自分に何かできるのか考えていきたい」などと話した。同じく代表あいさつを行った本多伊織さんは「大人としての節目。明るい未来をつくっていくために邁進(まいしん)する」と、晴れの日を迎えた思いを語った。
式典の最後には、卒業ソングの定番となった「旅立ちの日に」の作曲者で、市立影森中学校の音楽教諭だった高橋浩美さんが登場。曲を手がけた当時を振り返りながらピアノの弾き語りを披露し、会場は温かい拍手に包まれた。
関連キーワード
おすすめ情報