1人1000円の現金配布に数百人が殺到、85人死亡 イエメン・サヌアで実業家3人逮捕

2023年4月20日 20時52分
イエメン・サヌアで殺到する群衆の様子=地元テレビ局提供、AP

イエメン・サヌアで殺到する群衆の様子=地元テレビ局提供、AP

 【カイロ=蜘手美鶴】反政府武装組織フーシ派が支配するイエメンの首都サヌアで19日夜、21日のラマダン(断食月)明けに向けて、実業家が低所得者に現金や食料を配布していたところ、数百人が殺到して転倒事故が発生した。少なくとも85人が死亡し、320人以上が負傷。AFP通信などが伝えた。
 イスラム諸国では、ラマダン中は慈善家や富裕層が寄付を行うのが慣例。地元テレビによると、1人当たり5000イエメン・リアル(実勢レートで約1070円)が配られていた。配布と同時に大勢が詰めかけ、建物入り口近くの階段などで転倒し始めたという。フーシ派は、主催した実業家3人を逮捕した。

関連キーワード


おすすめ情報

国際の新着

記事一覧