性別変更の「違憲」判断、法改正への「期待」を付け加えた最高裁の岡正晶裁判官

2023年10月25日 19時10分
最高裁は25日、トランスジェンダーの人が戸籍上の性別を変える際、生殖機能をなくす手術を求める法律の規定について「違憲」と判断した。
判断したのは、15人の裁判官全員が参加する大法廷。このうち岡正晶裁判官(67)は、個別に補足意見を示した。

岡正晶裁判官(最高裁提供)

最高裁裁判官の個別意見のうち、「補足意見」とは、法廷の結論に賛成した上で説明などを付け加えるもの。

◆岡裁判官の補足意見のポイントは

今回の決定を受けて、今後は「性同一性障害特例法」が改正されることが想定される。
岡裁判官は補足意見で、「特例法のその他の要件も含めた法改正を行うことは当然に可能」と指摘。法改正では、ただ生殖機能をなくす手術の規定を削除するだけでなく、新たな要件を設けることも含めて国会が「立法政策上の裁量権を合理的に行使すること」への期待を述べた。

◆岡裁判官、どんな経歴?

最高裁ウェブサイトによると、岡裁判官は弁護士出身で、2021年9月に任命された。
1980年に東京大法学部を卒業し、1982年に弁護士登録。日本弁護士連合会副会長、第一東京弁護士会会長を務めたほか、住友生命、三井住友銀行の社外取締役も歴任した。
趣味はトレッキングと、30年以上続けているチューリップやバラなど花の栽培。


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