増加する不法滞在! 外国人摘発の現場で見えたものは?:ザ・ドキュメンタリー「”新移民”大国ニッポン〜知られざる外国人留学生の実態〜」

2018.03.18

今、日本にいる外国人留学生が急増している。政府の「留学生30万人計画」(2020年までに留学生を30万人に増やすという施策)を文科省、法務省、外務省などが連携して達成しようと動いている。欧米各国が外国人へのビザ発給を厳しくする中で、逆に日本は受け入れを拡大しているわけだ。だから当然、母国を出て勉強したいと願う若者たちがアジアから集まってくる。その結果、在日外国人留学生の数は29万人にまで増えた。


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しかし、その一方で問題も起き始めている。法律を破る外国人留学生が増えてきたのだ。不法就労、不法滞在など、取り締まるのは入国管理局だ。「不法滞在は、在留資格を泥棒しているようなもの」と話すのは、入国管理局の担当者。「一度法律を破り、一線を越えた者は、さらに犯罪に手を染めていく可能性が高い」という。法を破り、強制送還される外国人留学生が後を絶たない。


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法を犯す一方で、外国人留学生にもある事情があった。ベトナムから来日して不法滞在で強制送還されたベトナム人留学生は、「お金がない」と話す。日本留学の準備ために母国の家族が作った多額の借金を返すため、どうしても日本で稼がなくてはならなかったという。


借金返済に加え、日本での追加の学費と生活費を稼ぐためには、睡眠時間を削って働くしかない。勉強と仕事の二足の草鞋が辛くなって学校を欠席すれば、学生ビザを延長できなくなり、留学生としての滞在資格を失う。母国に帰っても仕事はなく、給料も安いから、不法滞在してでも日本に残って働こうと考えるのだ。


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そもそも勉強のために日本に来たのに、いつの間にか目的は「お金を稼ぐこと」に変わっていく。留学生が法を犯し、不法滞在者となり、当局から摘発されて日本から追い出され、母国に帰る。そうした元留学生たちは、日本という国をどう思うのだろうか。


「留学生、いらっしゃい!」と扉を大きく広げる日本。しかし、受け入れる外国の若者たちが本当に留学生として勉強できる環境にあるのか、真剣に検討するべき時が来ている。


単純労働の外国人を受け入れない日本で貴重な働き手となっている留学生たちを"新移民"と位置づけ、知られざる実態に迫ったザ・ドキュメンタリー「"新移民"大国ニッポン〜知られざる外国人留学生の実態〜」。3月18日(日)深夜3時35分からの放送をぜひお見逃しなく!


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