BEAUTY / EXPERT

朝起きて日光を浴びるだけ。神経科学者が教える快眠のヒント

毎日の睡眠の質を上げるためにできることとは何だろう?スタンフォード大学の専門家が紹介する、快眠のコツ。それは以外とシンプルな方法だった。
Photo: Nixxphotography/Getty Images

呼吸法やガジェット、アプリなど、ウェルネス界には安らかな眠りを促してくれる技術や製品があふれている。睡眠の質を上げるために色々なコツやアイテムを試してきた人も多いかもしれないが、この記事では、すぐに実践できるコツをお伝えしよう。

スタンフォード大学の神経生物学・精神医学・行動科学准教授で、ポッドキャスト「Huberman Lab」のホストでもある神経科学者のアンドリュー・ヒューバーマン博士によると、健康な睡眠のために最も重要なのは、“毎朝必ず日光を浴びること”なのだそうだ。

「起床後30~60分以内に外に出て日光を浴びるのがおすすめです。そして、午後の遅い時間、日没前ごろにもう一度日光を浴びましょう」とヒューバーマン博士。特に朝起きてすぐに、2から10分程度、朝日を浴びるのが効果的だという。

日光を浴びることで、すっきりした眠りへの準備ができる

Photo: d3sign/Getty Images

太陽光を浴びることは、概日リズム(24時間周期の体内時計のリズム)を整えるのに欠かせない。それに加えて、免疫系機能、気分、エネルギーを向上させるのに重要なコルチゾール、エピネフリン、ドーパミンといったホルモンが、健康なレベルで増加するきっかけになるという。

このシンプルな習慣は、覚醒と一日の集中力を高めるだけでなく、「(睡眠ホルモンである)メラトニンの発現のためのタイマーをスタート」させ、体が睡眠の準備をするタイミングを理解するのを助けてくれる。

また、日光は窓から浴びるよりも、実際に外に出て日光を浴びた方が50倍程度も効果的だという。ただし、目が覚めてもまだ暗い場合は照明をつけるなどし、太陽が昇ってから外に出ることをヒューバーマン博士は勧める。

朝、外に出て日光浴をするのは簡単なだけでなく、無料だ。「代謝を促進し、ホルモン系の機能を高めてくれます。メンタルヘルスを正しい方向に導くために、私たち全員ができる(そしてすべき)最も重要なことです」(ヒューバーマン博士)

暖かくなる春はもうすぐ。朝起きて日光を浴びる習慣を取り入れてみては?

Text: Hannah Coates Adaptation: Mamiko Nakano
From VOGUE.CO.UK