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真木あかりが解説する、「風の時代」の基本と生き方の心得。

もうすぐ「風の時代」に突入──閉塞感でいっぱいだった2020年、たびたびメディアを賑わせてきたこの言葉。占星術クラスタでなくとも「なんとなく見たことがある」という人も多いはずだ。「風の時代」ってそもそもなに? 2020年12月22日に起こる「グレート・コンジャンクション」と、新たな時代のスタートについて、時代の波に乗るための不可欠なルールを人気占い師の真木あかりが解説する。 ※「風の時代」にまつわる記事はこちらからCheck!

Photo: 123RF / Vadim Sadovski

2020年12月22日、木星と土星が重なる「グレート・コンジャンクション」が起こります。グレート・コンジャンクションは20年に一度起こる「時代の節目」なのですが、約200年ごとに、エレメントを変えるという特徴があります。エレメントというのは、占星術で定義されている、この世を構成する元素のこと。火・土・風・水の4種類があり、これまでは「土の時代」でした。土の時代では、金銭・物質・権威等が重視されます。対して風の時代では、知性・コミュニケーション・個人等が重視されるようになるのです。

といっても、こうした現象は12月22日にパキッときれいに切り替わるわけではありません。たとえば、電子マネーやサブスクリプション系サービスの普及はいかにも、所有から開放される「風の時代」を象徴する出来事です。コロナ禍のなかテレワーク化が進められたのも、場所という「土の時代」の制約から解き放たれた、時代の移行のひとつと言えるでしょう。変化はすでに起こっていて、12月22日以降も同じように、少しずつ広まっていきます。そして「土の時代」の価値観は次第に古びていくでしょう。

既存の価値観を拭う勇気が試される時代に。

Photo: 123RF / Dmytro Gilitukha

「時代が変わる」という言葉を聞いて、「怖い」「今の生活に満足しているので変えたくない」といった気持ちになる人もいるでしょう。確かに、安定していたことが変化するというのは生活や気持ちに負担がかかりますし、どうなるかわからないという不安はつきもの。しかしながら、現在のさまざまな制度やルールによる“当たり前”に何かしらの生きづらさを感じている人であれば、余計な足かせがスパッと取れるように生きやすくなっていくはずです。ここからは、ライフスタイルにおける4つの変化を挙げてみましょう。

【恋愛・結婚】事実婚や別居婚など、形式は自由に。

Photo: 123RF / Ivan Kruk

婚姻制度や家庭観は今まで以上に自由になります。事実婚や別居婚、ポリアモリーといった考え方も普及し、自分たちが望むスタイルの結婚生活を作り上げることができるようになるでしょう。LGBTQのカップルが子どもを持つ、パートナーシップ制度を利用するといったことも今以上に“当たり前”に。家庭内においても、「妻が家事・育児、夫が仕事」などと性別による差は少なくなり、得意な方が行う・共同プロジェクトとしてやる、といった人が増えるはず。

【仕事】場所の概念から解放され、働きやすい環境が整う。

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大企業に所属して安定を目指す、というのは「土の時代」ならではの発想です。「風の時代」においては、副業、複業で複数の収入口を持つことが当たり前に。自分の知識や好きなことを活かし、フリーランスや個人事業主になる人もどんどん増えるでしょう。コロナ禍を契機にテレワーク化した人も多いと思いますが、「風の時代」ではオフィスや通勤という物理的制約から開放され、より働きやすくなる人も多くなると思います。

【お金】有意義な使い方で人生を豊かに。

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たくさん稼いで貯金をすることよりも、どう使うかに注目が集まるようになります。たとえば、自分だけで豊かさを独り占めするのではなく、周囲の人にもメリットがある使い方をすること。ブランド品を闇雲に買い集めるよりも、自分に似合うものを見つけてショッピングを楽しみ、そのアイテムに愛着を抱く。いずれは、お金そのものよりも、信用や信頼で物事が動くようになる可能性が高まりそうです。

【住まい】多拠点を構えるなど、選択肢の幅が広がる。

Photo: 123RF / Olegdudko

住まいはより自由に選べる時代になっていきます。多拠点を構える人もいれば、そのときどきの仕事に合わせてパッと住み替える人もいるでしょう。テレワークを主体にし、海や山の近くに住むことを選択する人も。これからは家財道具を極力シンプルにしたいと思う人も増えてきますから、今よりもっと移動は、身軽で楽になるでしょう。

風の時代を生き抜く8つの心得。

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1. フットワークを軽く。

気になったらすぐにアクセスしてみる。そのときどきの「風に乗る」ような行動が、開運につながります。

2. 自分がトレンドになる。

「みんなが同じブームを追う」ということはなくなり、ひとりひとりが面白いものを見つけ、ミニマルな輪を作るようになるでしょう。

3. 対等な関係性をつくれる相手を選ぶ。

マウンティングをしたり、役職を笠に着て人を従わせる人は人望を失い、自然に淘汰されていきます。お互いに尊重し合う人と繋がることが大切。

4. 自分にキャッチコピーをつける。

「個」が注目される時代だけに、ひと言で自分を語れるキーワードを持っておくとブレずにいられるでしょう。

5. 「かたち」にとらわれないパートナーシップ。

結婚、家庭という既存のかたちにとらわれず、ふたりの幸せを基準に決めて。

6. 人を助ける。

「つながり」を大事にすることが「個」の時代のキーワードです。自分と、自分が大切に思う人がどうありたいかを考えて。

7. 自分の言葉で話す。

人の考えに乗っかるのではなく、自分が情報を発信すること。言葉なくしては「個」も人に伝えることはできません。

8. 心を満たす方法を模索する。

みんなが同じブームを追うのではなく、自分が満足できるようアレンジするのが風の時代の特徴。だからこそ、自分が求めるものをしっかり掘り下げて。

「風の時代」といっても、「最近そういう風潮が高まっているよね」「あまり違和感を感じない」と思った人は、すでに変化の波にうまく乗れている証拠です。時代のシフトは2020年12月22日に一斉に起こるのではなく、まるでグラデーションのように少しずつ変わっていくからです。今後、大切にして欲しいことは、「もう、そういう時代じゃない」というあなたの直感です。おそらくそれは正しいですし、あなたが変えていきたいポイントなのです。これまで通りの価値観やルールにとらわれず、「風のように」軽やかでしなやかな発想で生き方を考えていきましょう。

Profile
真木あかり(まき あかり)
占い師。学習院大学卒業後、フリーライターなどを経て占いの道に。『2020年下半期 12星座別あなたの運勢』(幻冬舎)や女性誌での連載など、著書・連載・アプリ監修多数。占星術や四柱推命で運命を紐解き、人が自分の人生をより良く生きるためのアドバイスを行っている。
http://makiakari.hatenablog.com/

Text: Akari Maki Editor: Mayumi Numao