きっかけとなった1枚の写真。
ウェディングや企業、キッズパーティのプロデュースやデコレーションを手がける一方で、ここ数年独学でスタートした自身のマクラメ編み作品のショップindigo.decoの運営など、デコレーションにまつわる活動をしている西村美千留さん。西村さんの自宅は、そんなデコレーターとしてのアイデアとセンスがたくさん詰まっている。
都内の閑静な住宅街にあるマンションの1階の自宅にはリビングに面して広いガーデンがあり、明るさと開放感満点。西村さんの家にはいくつかのデコレーションポイントがある。ダイニングスペースの壁と、リビングの出窓スペース、そしてリビングの壁一面だ。そのすべてのエリアに共通しているのがマクラメ編みの作品とグリーン、そしてアートフォトの3つである。
「一番最初に購入したのがダイニングの壁に飾ってある海の写真。写真は前から飾りたかったんですけど、何から手をつけていいかわからなくて。これは、偶然お店で見つけて、色がとてもきれいで、絵画みたいな印象もあり、飾りやすいかなと思ってイエローコーナーのショップで購入しました。実際に飾ってみたら、部屋の雰囲気ががらっと変わって、奥行きが出たというか。今ではちょっと疲れたときにこの写真を見て、癒されています」
この1枚がきっかけで、アートフォトへのハードルがぐっと下がり、その後はモノクロの写真を数点購入。「写真も家のデコレーションの一部として考えればいいんだと気づいたんです。なので、もともと持っていたリトグラフとの相性や、家全体も今はモノトーンな気分なので、写真もモノクロにしました。家具やマクラメとも合わせやすいし、場所を変えてもはまりやすかったです」
自分の好きな物との相性を第一に考えた写真選び。これが、写真のある暮らしを成功させる、第一歩のようだ。
ウェディングや企業、キッズパーティのプロデュースやデコレーションを手がける一方で、ここ数年独学でスタートした自身のマクラメ編み作品のショップ運営など、デコレーションにまつわる活動をしている西村美千留さん。西村さんの自宅は、そんなデコレーターとしてのアイデアとセンスがたくさん詰まっている。
都内の閑静な住宅街にあるマンションの1階の自宅にはリビングに面して広いガーデンがあり、明るさと開放感満点。西村さんの家にはいくつかのデコレーションポイントがある。ダイニングスペースの壁と、リビングの出窓スペース、そしてリビングの壁一面だ。そのすべてのエリアに共通しているのがマクラメ編みの作品とグリーン、そしてアートフォトの3つである。
「一番最初に購入したのがダイニングの壁に飾ってある海の写真。写真は前から飾りたかったんですけど、何から手をつけていいかわからなくて。これは、偶然お店で見つけて、色がとてもきれいで、絵画みたいな印象もあり、飾りやすいかなと思って購入しました。実際に飾ってみたら、部屋の雰囲気ががらっと変わって、奥行きが出たというか。今ではちょっと疲れたときにこの写真を見て、癒されてます」
この1枚がきっかけで、アートフォトへのハードルがグッと下がり、その後はモノクロの写真を数点購入。「写真も家のデコレーションの一部として考えればいいんだと気づいたんです。なのでもともと持っていたリトグラフとの相性や、家全体も今はモノトーンな気分なので、写真もモノクロにしました。家具やマクラメとも合わせやすいし、場所を変えてもはまりやすかったです」
自分の好きな物との相性を第一に考えた写真選び。これが、写真のある暮らしを成功させる、第一歩のようだ。
同トーンの写真はラフにまとめて。
もうひとつのデコレーションポイントが、リビングの出窓スペース。そこでアクセントになっているのが、リトグラフやエッチングなどのアート作品。これらは、お母さまから譲り受けたものだとか。
「もともとあった絵を活かしながら、相性のいい写真をと思って探しました」という写真作品は、モノクロが中心。グリーンがふんだんに置かれた窓辺に、さりげなく壁に立てかけているのもポイント。ラフでこなれた印象になると同時に、並べ替えたり、作品が増えても、スムーズに対応できるのがいい。
「夫のリクエストもあって、ソファがレザーで大きめだったり、少しマニッシュになりがちなインテリアのテイストを柔らげるためにも、ブリジッド・バルドーを写真をチョイスしました。キリンは息子向け(笑)。こちらもアーティスティックで気に入っています」
マクラメを活かした統一感。
マクラメ編みは、中近東からヨーロッパに伝わったのがルーツと言われる装飾編みのこと。1970年代に流行した後、ここ数年でモダンマクラメとして復活。最近では日本のインテリアショップなどでも並んでいるのを見かけた人も多いはず。
壁にかけるタペストリーをはじめ、プランターハンガーや、テーブルセンター、はたまたアウトドア用のチェアにまで自作のマクラメ編みを提案している西村さん。自宅にもリビングはもちろん、ベッドルームや、ガーデンなど随所にマクラメ作品が。そしてこれが、家全体の統一感を醸し出すのに抜群の効果を見せている。
「ウチは家具は英国製ヴィンテージのチェストもあれば、アクタスで購入した男っぽいレザーソファ、イームズのシェルチェアなど、時代もデザインもさまざま。○○スタイルという風に決めつけるのが好きではないので、その分、色使いや小物で統一感を出すようにしています。写真の近くにもマクラメを飾るように意識してます」と西村さん。ひとつの共通アイテムや素材を効果的に使うと、家全体の連続性と統一感が生まれる。
欲しいものは無ければ作る。
リビングスペースはモノトーンを基調としているけれど、実は廊下の壁はピンクの西村家。「モノトーンにしたのも数カ月前で、何となく気分で家具をペイントしたりして統一してみました。そうすると、色味もほしくなって、廊下の壁は思いつきでピンクに。ペイントするのは慣れちゃったので、一面ならすぐに塗れるようになりました。壁の色が違うと、飾るものもテイストを変えたくなって、写真を少し違うものをチョイスしました」
ピンクの壁は日本の家、しかもマンションではなかなかレア。そこにジーン・セバーグの写真がマッチして一気にオシャレな雰囲気に。壁以外にもキャンドルホルダーから家具など、思いつくとすぐに自分で塗り替えるという西村さん。「欲しいのがなければ自分でつくればいい」という精神で、次々とリメイク。既成概念に捉われないのが楽しく暮らす秘訣のよう。
生活感のでないキッズスペースづくり。
4歳の息子さんがいる西村家。小さい子供がいるとどうしても散らかったり生活感がでやすくなってしまうもの。また、写真も飾りたくなったり、子供が描いた絵も増えていく一方。西村さんは、そうした息子さん関連のものは、決めたエリアに集約するように。
また、家全体のトーンとマッチさせるために、写真もモノクロに加工するなど一工夫。そうしたアイデアを取り入れることで、雑然としがちな雰囲気を回避できる。
Photos: Takuji Onda Editor: Miki Ozawa