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研究職と開発職・技術職の違いと特徴は?就職のコツと向いているタイプ5つ

理系の学生に人気の高い研究職や開発職。就職先候補ではあっても、両者の違いを明確かつ詳細に理解している方は、案外少ないのではないでしょうか。
 
そこで今回は、研究職と開発職の違いについて分かりやすく解説。 研究職・開発職を目指す際のポイントや、研究職・開発職に向いている5つのタイプもご紹介します。 

目次

研究職とは 


研究職は、特定分野の研究を通じて、新しい価値を生み出すことをミッションとする職業です。

研究に数十年単位の時間がかかるケースも珍しくありませんが、その成果は、いち企業のみならず、社会全体に大きな恩恵をもたらす可能性を秘めています。 

なお、研究の内容は主に「基礎研究」「応用研究」に大別できます。 

基礎研究:ビジネスに活用できる新しい素材を探す研究


基礎研究は、新しい原理・理論・素材などの発見・解明を目的とする研究です。

大学や研究機関で用途・応用方法を考慮せず実施されることが多い一方、民間企業が新ビジネスの創出を目的に実施するケースもあります。

基礎研究から実用化までの道のりは長いですが、新しい価値を生み出すために欠かせない研究といえるでしょう。

応用研究:基礎研究で得た理論・知識を活かす方法を探す研究


応用研究は、基礎研究で発見・解明された成果の実用化を目的とする研究です。

具体的には、基礎研究の成果を、目指すサービス・製品として実用化できるか確かめます。また、すでに実用化されている方法の応用が研究されるケースもあります。 

応用研究は企業で実施されることも多く、その場合は、品質向上・ 顧客満足度向上・コスト削減など、企業の利益にも配慮して研究する必要があります。


開発職とは 


開発職は、基礎研究・応用研究の成果を、実際のサービス・商品として実用化することをミッションとする職業です。

なお、開発職の種類は、主に「研究開発」「技術開発」「商品開発」に大別できます。

研究開発職:研究職と開発職を兼ねている


研究開発職は、研究成果をサービス・商品に反映もしくは応用する職業です。

研究職と開発職を兼ねていたり、両者をまたぐ業務範囲となっていますが、実際のものづくりに携わることはあまりありません。

新薬の研究開発を例にとると、臨床試験の実施や適切な用法・用量の定義づける業務に携わります。 

技術開発職:技術を商品の改良・製造に活用できるようにする


技術開発職は、新たなサービス・商品を生み出すための技術を生み出す職業です。

具体的には「商品の高品質化」「商品量産」「効率的な商品生産」などを目的に、技術の開発・改良を目指します。

なお、開発・改良された技術そのものが商品となったり、 特許の対象となるケースもあります。 

商品開発職:試作品から具体的な商品を作る


商品開発職は、新たなサービス・商品を生み出す職業です。

コンセプト作りをはじめ、 試作品作り・マーケティング・安全性テスト・改善・ブラッシュアップなど、新たなサービス・商品を市場に送り出すまでの諸業務を担います。

企画部・マーケティング部など、他部署とのやり取りが多いことも特徴です。


研究職と開発職の違い 


研究職と開発職の違いは、業務の範囲です。 

研究職の業務は「学術研究」が主な範囲で、特に基礎研究の段階では成果の用途・応用方法を考える必要がありません。

一方、開発職の業務は「製品開発」が主な範囲で、研究成果を具体的な形にすることがミッションです。


研究職に就くコツ 


研究職の採用は新卒・中途を問わず、倍率の高いケースが多いです。 

そのため採用に際しては、企業のニーズを見極め、自身の研究がしっかりとアピールできる企業を選ぶことが前提となります。

ここからは「新卒文系」「新卒理系」「中途採用」ごとに、研究職に就くためのコツをご紹介します。 

新卒文系で研究職に就くコツ


新卒文系向けの研究職は、独立行政法人・大学・シンクタンクほか、事業会社・コンサルティングファームなどで募集されています。

統計・経済・心理などの専門的知見を持っていると、面接でアピールできる可能性があるでしょう。 

新卒理系で研究職に就くコツ


新卒理系向けの研究職を募集する企業・団体・大学などは、多く存在します。

開発職も合わせると、かなり多くの募集が見つかることでしょう。

このように就職先の幅は広い一方、少数採用のケースが多く、高倍率となることもしばしばです。

なお、テクノロジー・IT企業では、博士号・修士号がなくても採用されるケースもありますが、基礎研究などの研究職に就く場合は、博士号・修士号の取得が条件となることも多いです。 

基礎研究などの研究職に就きたい方は、博士号・修士号を取得しておきましょう。

中途採用で研究職に就くコツ


中途採用でも、研究職の倍率が高いことに変わりはありません。

特に、未経験の方が研究職へ応募するケースや、これまでの研究内容・キャリアとは違う分野の研究職へ応募するケースでは、採用難易度が非常に高くなります。

中途採用でどうしても研究職に就きたい方は「論理力・思考力を重視する職場」を狙う方法があります。

具体的に、ITの開発職・シンクタンクの研究職などは、経歴よりも、応募者の論理力・思考力を重視する傾向があります。

また、研究者をサポートする職種に応募し、働きながら技能者や研究補助員を目指す方法もあります。 


開発職に就くコツ 


技術開発職の多くは理系出身者である一方、商品開発職は文系出身者でも狙うことができます。

また、開発職の募集の多くで専門的な知見を持つ人材を求めていますが、テクノロジー・IT関連の募集では修士号・博士号を持たない人材でも採用される傾向があります。

なお「消費者の求める製品を考えること/消費者のニーズを把握することが好き」という方は、企画職・マーケティング職もおすすめです。

企画職・マーケティング職は、プロジェクトで開発職と連携するケースもあり、親和性が高いです。企業によっては、企画職・マーケティング職の中に、開発職が含まれる場合もあります。 

開発職は根気が求められる職業のため、仕事への情熱や、挫折・困難を乗り越えられるマインドもアピールすると良いでしょう。 


研究開発職に就くコツ 


研究開発職の採用では、理系の知見が重視されます。

修士号・博士号の保持が採用条件となっているケースも多いため、修士・博士課程をしっかり修了しつつ、研究からどのような知見・スキルを得たか明確にアピールすると良いでしょう。

研究開発職は、応募人数に対して採用枠が少ないため、高い採用倍率を見越して挑戦する必要があります。 

大学研究所の推薦による就職や、大学限定の募集情報が出るケースもあるため、研究開発職に就きたい方は必ずチェックしてください。


研究職・開発職に向いているタイプ5つ 


研究職・開発職に向いているタイプは、主に以下5つです。選考の際にチェックされるポイントでもあるため、ご自身にどの程度当てはまるか、確認してみましょう。 

  • 研究分野への専門知識を備えている方
  • 多面的に考える力がある方
  • 失敗をしてもあきらめない探求心がある方
  • コミュニケーションスキルが高い方
  • 計画性を持ち課題の解決を行える方


研究分野への専門知識を備えている方


研究職・開発職に就く上で、研究分野への専門知識を備えていることは、前提条件となります。 

そのため 、修士号・博士号の取得を採用条件としているケースも多いです。

ただし、選考においては「採用後の将来性」もチェックされます。

具体的には「探究心・好奇心が旺盛か」「常に知識をアップデートできるか」「視野が広いか(他分野にも関心を寄せているか)」などもチェックされる可能性があります。

多面的に考える力がある方


研究職・開発職として結果を出すためには、自分自身で考える力が重要です。

具体的には、仮説の立案、実験・調査方法の選択、検証、理論構築、実験結果・調査結果の分析や考察など、自分で考え、判断しなければならない事柄が多数存在します。 

このような場面では、論理的な思考力と柔軟な発想力が役立ちます。

また、各プロセスを最良の選択・決断を下すには、様々な可能性を考慮・シミュレーションする必要があるため、多面的に考える力も求められます。

失敗をしてもあきらめない探求心がある方


ノーベル化学賞受賞者である鈴木章氏は「研究は失敗が当たり前」と発言しています。

特に、ハードルの高い研究・開発ほど、 多くの失敗を重ねる可能性が高いです。

度重なる失敗をしても研究・開発をあきらめず、 失敗から学んで探求し続ける姿勢が、研究者・開発者には不可欠と言えるでしょう。 

コミュニケーションスキルが高い方


研究者には「1人黙々と研究に取り組む」というイメージがあるかもしれませんが、実際は他の研究者やスタッフと協力して研究を進めるケースも少なくありません。

また、開発職は、研究者・技術者・マーケティング担当者・企画担当者など、多くの人々と関わり 仕事を進めるケースも一般的です。

このように、仕事で関わる人々と円滑に連携しつつ、自身の意見を分かりやすく伝達する能力も研究室職・開発職にも求められます。

計画性を持ち課題の解決を行える方


開発職として働く場合、また、民間企業で研究職として働く場合は、計画性も重視されます。

これは、期間内に結果が出せるよう、スケジュールに沿って研究開発を進めることが求められるからです。

 一方、大学で研究職として働く場合も、計画性は必要です。

特に、教員として学生を教える場合は、研究を含む短〜長期的な計画をしっかり立てないと、研究の進行に支障が出る恐れもあります。 


まとめ


研究職と開発職の違いは、業務の範囲です。

研究職は学術研究、開発職は製品開発がメイン業務となります。 

なお、研究職の仕事は基礎研究と応用研究、開発職の仕事は研究開発職・技術開発職・商品開発職に大別できます。それぞれに、業務内容が異なるため、ご自身にあった働き方を選択しましょう。

研究職・開発職は比較的、倍率が高いので、専門分野の知見ほか、ご自身の適正もしっかりアピールしてください。

具体的には「研究分野への専門知識を備えている」「多面的に考える力がある」「失敗をしてもあきらめない探求心がある」「コミュニケーションスキルが高い」「計画性を持ち課題の解決を行える」 などに当てはまる方は、研究職・開発職に向いていると考えられますので、具体的なエピソードと併せて面接時にアピールできるようにしておきましょう。 


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