ドライマウスはランナーによくある悩み。でも、歯学博士のミカエラ・トッツィによると、通常は一時的で状況的なもの。ドライマウスには、ランニング中の呼吸の仕方や体内の水分量が関係している。
発汗によって体が乾くと、唾液の分泌量が減る。ヤング医師が言うように、暑い日は発汗量が増えるため、特に口が渇きやすい。また、トッツィ博士いわくランナーには口で息をする人が多く、絶え間なく空気が流れ込むことで口が渇くケースもある。
日中と夜間の呼吸の仕方(夜のいびきを含め)もドライマウスの原因になる。「ドライマウスは口臭を引き起こすことで知られています」とヤング医師。「口を開けて寝ていたり、いびきをかいたりしていると、口の中の唾液が乾いて朝から口臭がします」
ドライマウスの要因は他にもある。ヤング医師の処方箋や市販の薬(抗うつ剤、抗不安薬、抗ヒスタミン剤、血圧・心臓の薬、一部の鎮痛剤)も、口の中の水分を奪いかねない。喫煙やタバコ製品の使用も口の乾燥の一因になる。
また、ヤング博士によると、アルツハイマー病、糖尿病、脳卒中、自己免疫疾患の多くはドライマウスを引き起こすことで知られる。
「がんに対する化学療法や放射線療法を受けると、唾液の量と組成が変わり、ドライマウスになることもありますが、治療が終われば落ち着いてくるでしょう」