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Q 特徴と役割は。
A 戦前の貴族院が廃止され、それに代わるものとして1947年に創設された。先進国の多くで採用されている二院制の上院にあたる。参院議員の任期は6年で3年ごとに半数が改選される。
衆院で可決された法案を再度審議し、是正する立場にあることから参院は「再考の府」と呼ばれている。任期途中の解散がないことから、政局にとらわれず、党派を超えて中立公正な審議を行う「良識の府」としての役割も期待されている。
Q 衆院との違いは。
A 衆院任期は4年で、任期途中での解散もあるため、国民の声をより反映しやすいとして、憲法は「衆院の優越」を定めている。首相指名と予算案、条約の承認について衆参で判断が異なった場合は衆院の議決が優先される。一般法案も衆院で可決後、参院で否決または60日以内に議決しない場合、衆院が出席議員の3分の2以上の賛成で再可決すれば成立する。
Q 参院を巡る問題は。
A 衆参で多数派が異なる「ねじれ国会」が生じた場合、野党が参院で強い拒否権を持つ「強すぎる参院」の問題が指摘されている。2007年参院選で与党・自民党が惨敗して「ねじれ」が発生すると、参院第1党の民主党はガソリン税の暫定税率維持や日銀総裁人事に反対し、国会は大混乱に陥った。反省を踏まえ、参院各会派の代表で作る「参院改革協議会」で参院のあり方について議論が行われている。