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豊田自動織機は、祖業の繊維機械事業の主力製品「エアジェット織機」を約9年ぶりに全面刷新して発売した。現場の人手不足や電気代高騰といった課題に対応するため、効率性や省エネ性を高めた。成長市場のインドや東南アジアでの販売増を目指す。
エアジェット織機は、トヨタ自動車グループの創始者である豊田佐吉が1924年に発明した「G型自動織機」が源流となっている。空気で横糸を飛ばして縦糸の間に挿入し、布などを効率よく織り上げることができる。同社は約20年にわたり、世界シェア(占有率)トップを獲得している。
新型機は、横糸のたわみ具合を検知するセンサーを搭載しており、糸を飛ばす空気の圧力を自動で調節できる。さらに高効率のモーターの採用や設計の見直しで、使用電力を従来機に比べて最大約2割減らした。
繊維機械事業部の岩田賢明・営業部長は「祖業の品であり市場のリーダーという自負もある。今後も独自技術を搭載した付加価値の高い製品を生み出したい」としている。