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停滞した梅雨前線の影響により、九州北部を中心に8日未明も激しい雨となった。筑後川など大分県内で2河川が氾濫するなどし、福岡県久留米市や大分県日田市の市街地が広範囲で冠水するといった被害が出た。読売新聞のまとめでは、九州各県でこれまでに約1000棟の浸水被害が確認されている。豪雨の中心は東に移り、気象庁は8日朝、岐阜、長野両県内に大雨特別警報を出した。
4日から続く豪雨で、熊本県を中心に死者は56人、心肺停止が2人、13人が行方不明となっている。大分県由布市では8日未明、4人乗りの車が川に流されたとの情報があり、県警や消防が現場を捜索しているほか、1人が行方不明となった。長崎市淵町の浦上川では8日朝、70~80歳代の女性の遺体が浮いているのが見つかった。
国土交通省は、8日午前0時40分に大分県由布市で大分川が氾濫し、午前1時には同県日田市で筑後川が再び氾濫したと発表した。午前6時現在、九州の全7県で計90件の土砂崩れが確認されたという。
読売新聞のまとめでは8日正午現在、福岡県の596棟、鹿児島県の308棟、大分県の64棟が床上・床下浸水している。福岡、大分など5県で計約78万人に避難指示が出た。
大雨の被害は市街地にも及んだ。福岡県久留米市では8日午前、床下浸水533棟、道路冠水94件が確認された。大分県日田市でも住宅の浸水が相次ぎ、道路も冠水。道路の寸断などで8か所の55世帯132人が孤立状態となっている。同市中津江地区は全域が孤立しているという。
気象庁によると、5日正午から8日午前5時までの降水量は大分県日田市862ミリ、福岡県大牟田市688・5ミリ。大分県竹田市では、レーダー解析で8日午前1時20分までの1時間に110ミリの雨が降ったとして「記録的短時間大雨情報」を出した。
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