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大阪市天王寺区の天王寺動物園で17日午前10時15分頃、チンパンジーの「レモン」(メス、19歳)が仮獣舎から脱走し、同日午後1時30分頃、園内で捕獲された。40歳代の男性獣医師が頬をかまれてけがした。通路と壁の間に隙間(約20センチ)があり、園側は8月に完成した際に既に認識していたが、狭くて抜け出せないと思い、放置していた。記者会見した向井猛園長は「(対応に)問題があった」と不手際を認めた。
同園によると、この日は別の動物園から新しく来たチンパンジーとレモンを互いに慣れさせるため、飼育員2人が2頭を対面させていて、その際に逃げられたという。そのため、来園者を園外に退避させて臨時休園とした。
レモンは脱走後も獣舎近くの木の上にとどまり、同園職員が麻酔銃を撃ち、木から落ちてきたところを捕獲された。同園では2007年にもチンパンジーが脱走しており、向井園長は「逃走を想定しなければならなかった」と語った。
同園は、18日からは通常営業に戻る。