完了しました
能登半島地震で被害を受けた石川県七尾市の和倉温泉で26日、日帰り入浴施設「総湯」が営業を再開した。温泉街の全22旅館は休業中で、関係者は「復興に向けた一歩」と声を弾ませた。
午前10時前に入り口にのれんが掛けられると、待ちわびた常連客らが次々と中に入った。同市の主婦(72)は「やっと広いお風呂でくつろげる」と笑顔を見せた。
和倉温泉は1200年前に開湯したとされ、コロナ禍前は年間約90万人が訪れた。地震で周辺の建物は傾いたが、総湯の被害は小さく、配管を修繕して2月に源泉が出るようになり、今月には断水も解消された。
当面は通常より8時間短い午前10時~午後4時の営業となる。和倉温泉合資会社の小泉孝史社長(74)は「まずは地元の方に疲れた心と体を癒やしてもらい、ゆくゆくは観光客でにぎわってほしい」と願った。