ねらい

福沢諭吉が『西洋事情』を書いて、外国の進んだ文化を紹介し人びとの生活に大きな影響を与えたことがわかる。

内容

江戸時代の終わり、西洋から大きな影響を受けはじめた頃、福沢諭吉は『西洋事情』という本を書きました。アメリカやヨーロッパへ行った経験をもとに、見て聞いて調べたこと、おどろかされたことなど、西洋のようすについて、10冊にわたってくわしく書いています。政治や議会など、国の基本となるしくみをはじめ、学校、新聞、病院、ガス灯などについても紹介しています。さらに、アメリカやイギリス、フランスなど、国ごとの歴史や特徴も説明しています。『西洋事情』は多くの人に読まれ、ベストセラーになりました。その人気のほどを表すものが残っています。偽版とよばれ、『西洋事情』を無断で書き写したいわばニセモノです。諭吉はこの偽版の取りしまりを役所にうったえています。その中で、自ら発行したのが15万部。ニセモノが10万部ほど売れたと書いています。『西洋事情』は外国文化にあこがれる人びとのあいだで、大きなブームとなったのです。

「西洋事情」
開国と同時に日本が西洋から大きな影響を受けはじめたころ、福沢諭吉は西洋事情という本を書いた。西洋事情は外国の文化にあこがれる人びとに大きなブームをよんだ。