林外相 国連安保理“日本の常任理事国入り含め改革実現へ”

国連の安全保障理事会をめぐり、林外務大臣は、常任理事国のロシアによる軍事侵攻は暴挙だと非難したうえで、新たな枠組みが必要だとして、日本の常任理事国入りも含めた改革の実現を目指す考えを示しました。

ウクライナ情勢をめぐっては、国連の安保理で、アメリカなどが提出したロシア軍の即時撤退などを求める決議案が、ロシアの拒否権で否決されています。

こうした状況について、林外務大臣は記者会見で「国際社会の平和と安全の維持に大きな責任を持つ安保理の常任理事国であるロシアの暴挙は、新たな国際秩序の枠組みの必要性を示している」と指摘しました。

そのうえで「各国の複雑な利害が絡み合う安保理改革は簡単ではないが、引き続き多くの国々と協力し、日本の常任理事国入りを含む改革の実現に全力を挙げていきたい」と述べました。

一方、林大臣は、ロシアのプーチン大統領が核戦力を念頭に抑止力を特別警戒態勢に引き上げるよう命じたことについて「危険な行動であり、わが国は唯一の戦争被爆国として、核兵器による威嚇も、ましてや使用もあってはならないと強く訴えていきたい」と述べました。