10月貿易収支 2か月ぶり赤字 エネルギー価格高止まりなどで

先月の貿易収支は石油などのエネルギー価格が高止まりしていることなどから、2か月ぶりの赤字となりました。

財務省が発表した貿易統計によりますと、輸出から輸入を差し引いた先月の貿易収支は6625億円の赤字となりました。

貿易収支の赤字は2か月ぶりです。

赤字額は2兆円を超えた去年の同じ月より70%減りました。

内訳を見ますと、輸入額は9兆8096億円と、原油やLNG=液化天然ガスといったエネルギーの輸入価格が去年の同じ月と比べると下落したことで、12.5%減りました。

ただ、円安などを背景にエネルギー価格は高止まりが続いていて、輸入額は10月としては統計が比較可能な1979年以降で去年に次いで2番目に高くなりました。

これに対し、輸出額はアメリカ向けの自動車やヨーロッパ向けの船舶が伸びたことなどが影響し、9兆1471億円と去年の同じ月より1.6%増えました。

このうち、最大の貿易相手国である中国向けの輸出額は、中国景気の持ち直しの動きに足踏みがみられることなどから去年の同じ月より4%減りました。