イスラエルとハマスの戦闘3か月 紛争の拡大防止へ米が焦点

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって3か月がたつ中、イスラエル軍のガザ地区への攻撃は7日も続き、犠牲者の増加に歯止めがかからない状況となっています。
一方で、イスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘も続いていて、紛争の拡大防止に向けたアメリカの働きかけが焦点となっています。

軍事作戦の開始から3か月となる7日にかけてもガザ地区では各地で空爆が続き、パレスチナの地元メディアは南部ハンユニスで少なくとも12人が死亡したなどと伝えています。

ガザ地区の保健当局によりますと、イスラエル軍の攻撃によるこれまでの死者は2万2722人にのぼり、犠牲者の増加に歯止めがかからない状況となっています。

イスラエル軍は、この3か月でガザ地区北部でのハマスの指揮系統を破壊したと主張し、今後はハマスの幹部がいるとみている中部と南部で標的を絞った小規模な作戦に移行しながら軍事作戦を当面続ける見通しを示しています。

ネタニヤフ首相も6日夜、「この戦争はハマスを壊滅させ人質を取り戻すという目標を達成するまで決してとめてはいけない」と長期的な戦闘も辞さない姿勢を強調しました。

一方でイスラエルとヒズボラとの戦闘も続いていて、双方の間では緊張が高まっています。

こうした中、アメリカのブリンケン国務長官は11日にかけてイスラエルなどを訪問し、軍事作戦の今後について協議するとともに、イスラエルとヒズボラの戦闘が本格化しないよう働きかけるものとみられます。

紛争の拡大を防ぐことができるかアメリカの働きかけが焦点となっています。