傾く巨大ビル、台湾地震で記者が見た被害実態
台湾東部地震ルポ(1)断層近くの高層ビル2棟などが倒壊
台湾東部で現地時間2月6日午後11時50分ごろ、高層ビルが倒壊するなどの大きな被害をもたらす地震があった。現地に飛んだ菅原由依子記者が、まずは写真を中心に被害の詳細をリポートする。
台湾・花蓮市の中心部に立つ「雲門翠堤大楼」。地震によって地下1階と地上1、2階がつぶれ、大きく傾いていた。2月10日撮影(写真:菅原 由依子)
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死者が多く出た高層ビル「雲門翠堤大楼」は、遠目からも分かるほど大きく傾いていた。台湾東部で2月6日午後11時50分(日本時間7日午前0時50分)ごろ、マグニチュード(M)6.0の地震が発生。花蓮市内で高層ビルが傾斜するなどの被害があった。台湾内政部消防署の発表によると、2月11日午後6時までに確認された地震による人的被害は死者16人、負傷者289人、行方不明者1人。
被害者の多くは、低層階に入っていたホテルの宿泊客だ(写真:菅原 由依子)
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倒壊するなど大きな被害を受けたのは、主に高層ビルで、断層近傍に位置していた。前述の「雲門翠堤大楼」は地下1階・地上12階建て、そのほか11階建ての「統帥大飯店」、11階建ての集合住宅などが倒壊した。
地震によって1、2階がつぶれたホテル「統帥大飯店」。2月9日に解体が始まった。撮影は2月10日(写真:菅原 由依子)
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1階の駐車場がつぶれた集合住宅。住民たちは窓などから救出され、幸いにも死者は出なかった(写真:菅原 由依子)
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高層ホテルの建設現場では、地震によってクレーンが倒れた。この敷地も断層近傍にある(写真:菅原 由依子)
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